信越化学ってどんな会社?業績は?年収、平均勤続年数は?働きやすさは?

信越化学イメージ 化学

今回は、信越化学工業株式会社について、有価証券報告書をザクっと読み解いていきたいと思います。

売上は2023年3月期で約2兆8千億円時価総額は2023年9月現在で9兆円と大企業の部類に入ります。

所長M
所長M

製品が一般消費者の目に触れないので知名度はあまりないかもしれませんね。

Y子
Y子

確かに何を作っているのか全然知らないし、イメージも難しいです。

所長M
所長M

会社紹介ビデオが公開されていますね

ビジュアルで見られるので、イメージがつくかもしれません。

Y子
Y子

信越というくらいだから、新潟なのかなと思ってましたが、やっぱりルーツは新潟と長野なんですね。ちょっと見にくいけど、沿革もHPで紹介されてました。

これではあんまりイメージできないかもだけど・・・

所長M
所長M

化学の会社は、最終製品を直接触れるものではないので、どこもイメージが難しいところはあるね。
ただ世の中の製品はこう言った黒子の会社の技術に支えられています。意外と身近にあるものなんですよ。

今回みていく信越化学の有価証券報告書はこちらから。

事業内容について

有価証券報告書(2023年3月期)から、【事業の内容】をみると、生活環境基盤材料事業、電子材料事業、機能材料事業、加工・商事・技術サービス事業の大きく4つに分かれていることがわかります。

Y子
Y子

やっぱりこれを見てもイメージできないですね~

所長M
所長M

有価証券報告書だとどうしても活字の情報が多いので、今回はアニュアルレポートを覗いてみましょう。

アニュアルレポートは会社が自主的に社外に自社のことを知ってもらうために作成するもので、法令で記載事項に縛りのある有価証券報告書に比べると読みやすいものになっています。

Y子
Y子

写真が載っているから、活字情報に比べるとイメージがしやすいですね~

所長M
所長M

塩化ビニルシリコンは身近に見聞きすることもあるのではないでしょうか。

例えば塩化ビニルはプラスチックの一種ですね。水道管からおもちゃまで用途は無限にあります。シリコンは医療用がわかりやすいでしょうか。
シリコンウエハはすべての半導体に使用されています。

それらの素材について、世界でトップシェアを持っているので、知られていないだけでどの家庭にも信越化学製品はある、と言えますね。

Y子
Y子

そんな汎用性のある素材で世界1位のシェアならすごい会社ですね!

所長M
所長M

数字としても売上2兆8千億に対して、営業利益が約1兆円ですから、営業利益率30%です。

この規模の会社で営業利益率30%という会社は、日本でも多くないでしょうね。

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年収、平均勤続年数は?

有価証券報告書には【従業員の状況】を記載する項目があります。
平均年齢や勤続年数、給与なども開示されています。

所長M
所長M

平均年齢や勤続年数、給与は親会社の情報のみが開示されています。
グループ会社は含まれていません。

Y子
Y子

やっぱりセグメント別でみると、電子材料の仕事をされている従業員が多いですね。
平均給与が800万円越えですが、会社規模を考えると物足りないかも(十分高給ですが)・・

勤続年数も20年越えはさすがですね!

所長M
所長M

平均勤続年数が20年もあって、平均年齢42.2歳というと、若手も比較的多く採用しているのではという感じがしますね。
会社に対するロイヤルティの高い会社なのだろうと想像できますね。

女性の働きやすさ

所長M
所長M

最後に、女性の働きやすさの指標についてみてみましょう。

上場会社は有価証券報告書に
・管理職に占める女性労働者の割合
・男性労働者の育児休業取得率
・労働者の男女の賃金の差異
 などを記載する義務があります。(2023/3期より義務化)

所長M
所長M

信越化学も、前回ご紹介した味の素と同様、開示に積極的な会社で、かなり細かく開示があります。

Y子
Y子

女性管理職比率が1.7%というのは、高い数字とは言えないですね・・

所長M
所長M

ただ化学メーカーというのは工場やプラント設備が24時間稼働していたりするものなので、女性比率は低くなってしまうのだろうと思います。

どうしても夜勤や危険な仕事もあったりしますので。

Y子
Y子

賃金格差が69%というと、結構差があるんでしょうか?

所長M
所長M

前回ご紹介した味の素でも68%だったと思うので、決して差が大きいとは思いません。特に女性管理職比率が1.7%と低いことを考えれば、格差はかなり小さいのではないかと思います。
ちなみに、採用時の男女比率も開示されていますが、女性:男性=44:56なので、ほとんど半分ですね。

これからすると、今後は管理職比率も飛躍的に伸びていくのではないかと思います。

終わりに

 化学の会社は、一つの発明で突然需要がなくなることもあり得ます。ただし半導体や塩ビといった素材がすぐになくなることはなく、むしろまだまだ需要は増加していくものと思われますので、超長期にわたって安定成長が見込める会社の一つでしょう。

所長M
所長M

複数の製品や素材に強みを持ち、研究開発にも力を入れている会社ですので、これからさらに忙しくなっていくのでしょうね。

当記事が、これから就職・転職を目指す方、投資を考える方の一助になれば幸いです。

日進月歩。

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