ミズノってどんな会社?年収、勤続年数は?働きやすさは?

小売り業

所長MとY子の企業研究シリーズ。今回は ミズノ株式会社 (東証プライム・8022)を深掘りします。
同社は1906年創業、日本発の総合スポーツ用品メーカーで、現在は売上高2,403億円(2025年3月期)・営業利益207億円と過去最高を更新中。時価総額は約2,072億円(2025年7月11日終値)。出典はEDINET公開の有価証券報告書 S100VZPV と Yahoo!ファイナンス です。

所長M
所長M

ランニングシューズ「WAVE」、サッカースパイク「モレリア」、プロ野球選手御用達の硬式グラブ――ミズノは“道具の質”で世界に挑む会社だ。

Y子
Y子

創業117年! でも最新技術研究所「MIZUNO ENGINE」も稼働中。伝統とイノベーションの融合が強みですね♪

1.事業内容を競技別に深掘り

  • 野球:硬式グラブは国内シェア60%超。トッププロ用と同じ革・縫製で一般モデルまでラインナップ。
  • サッカー:スパイク「モレリア」は1985年発売、軽量カンガルー革+足型設計でロングセラー。欧州でも浸透。
  • ランニング:独自ミッドソール“WAVE PLATE”でクッションと反発を両立。コアモデル「WAVE RIDER」は27代目。
  • ゴルフ:鍛造アイアンの打感が評価され米ツアー選手も使用。金型職人の“削り”技術が売り。
  • バレーボール・卓球・テニス:屋内競技向けシューズは軽量+グリップで国内学生層に強い。
  • ライフスタイル&ワーク:高反発インソールを応用した安全靴やスニーカーを展開。ワーク市場も開拓中。
  • 施設・スクール:陸上競技場やプールの建設・維持管理受託、全国180か所以上のスポーツスクール運営。

所長M
所長M

製品は約30競技・3万品番に及ぶ。まさに総合スポーツメーカーだ。

2.イノベーション拠点「MIZUNO ENGINE」

2022年11月に大阪本社隣接地へ新設。
・3Dモーションキャプチャ+AI解析でフォーム計測
・炭素繊維複合材の試作ラボ(ゴルフ・テニス向け)
・環境配慮素材の研究(バイオベースEVA、リサイクルナイロン)
これらを“高速試作⇔即テスト”の短サイクルで回し、海外市場を視野に「良い道具を速く届ける」開発体制を構築。

Y子
Y子

まさに“エンジン”ですね! 技術とスピード感が海外競合に負けないカギ。

3.業績ハイライト(2019▶2025)

ミズノ 売上高推移
コロナ禍後のV字回復。20→25年度で+60%

営業利益は2019年度69億円 → 2025年度207億円と3倍超。営業利益率も 4.0% → 8.6%。粗利の高いスポーツスタイルシューズ拡販と在庫最適化が奏功。

2025 地域別売上構成
海外比率は39%。米州とアジアが伸長。

日本:61%
・野球、ランニング、ワーク事業が牽引。
米州:15%
・ゴルフクラブと屋内競技シューズが堅調。
アジア・オセアニア:14%
・韓国・東南アジアでサッカー&スポーツスタイルが2桁成長。
欧州:10%
・サッカーは高単価品に集中、減収でも増益。

4.平均年収・勤続年数とDE&I施策

従業員データ(単体)
• 平均年収 699万円(5年で+75万円)
• 平均年齢 43.0歳 / 勤続18.0年
• 従業員数 2,078名(連結:5,348名)
※EDINET有報【従業員の状況】より

Y子
Y子

メーカー平均より高水準♪ 勤続18年は定着率の証ですね。

  • 女性管理職比率10.7%(2025年3月期)→2027年に15%目標。
  • 男性育休取得率70.6%、平均取得日数25.1日。
  • 短時間勤務は子が小3まで、フレックスは中学生まで利用可。
  • リ・エントリー制度、時間単位有休、健康セミナーを整備。

所長M
所長M

ダイバーシティは“結果開示→改善”のPDCAを回している。開示している時点でやる気あり、と思って良い。

5.SDGs・ESGの重点テーマ

ミズノはTCFD提言に賛同し、気候変動リスクと機会を分析。2030年に向けて Scope1+2 排出量を2018年比46%削減を目標に掲げる。サプライチェーンの人権デューデリジェンスも開始し、Tier1工場監査比率100%を維持。

  • 環境:バイオベースEVAフォーム、リサイクルナイロン採用シューズを拡大。
  • 社会:ジュニアスポーツ振興基金、障がい者スポーツ用具の共同開発。
  • ガバナンス:社外取締役比率33%、うち女性取締役25%。

6.中期経営計画2025のマイルストーン

◆ 2027年3月期 目標値
・売上高 3,100億円(CAGR+8%)
・営業利益 280億円(営業利益率9%)
・海外売上比率 45%
・ROE 12%以上

◆ 重点戦略
① サッカー・ランニングで欧州/アジアのシェア倍増
② ワーク&ライフスタイルでBtoBチャネル開拓
③ MIZUNO ENGINEを軸に商品開発期間を30%短縮
④ デジタルサービス(フォーム測定アプリ、オンラインカスタム)の開発

Y子
Y子

数字だけでなく“良い道具を速く届ける”開発改革が肝なんですね。

7.まとめ

ミズノは品質×技術で勝負する老舗ながら、研究開発とグローバル展開で再成長中。
高収益化・働きやすさ・SDGs対応の三拍子がそろい、「ええもんを世界へ」 のスローガンどおりの挑戦が続きます。
投資家・就職希望者ともに注目して損はない企業と言えるでしょう。

※本記事は有価証券報告書(2025年3月期)・決算短信・統合報告書および公式サイト公開情報をもとに作成しています。リンク先もあわせてご確認ください。

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